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婚外恋愛に関する実態調査 第7報(最終)

「夫婦仲」「セックス頻度」調査

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婚外恋愛当事者の「夫婦仲」「セックス頻度」に関するアンケート調査結果

レゾンデートル株式会社調査研究部
2023年10月29日作成

◎概要

近年、「婚外恋愛」「セカンドパートナー」「オープンマリッジ」などの言葉が一般に浸透するなど、既婚者の結婚観や生活スタイル、婚外交渉に対する価値観が多様化している様子がうかがえます。既婚者向けのマッチングサービスを提供する事業者として、現代の夫婦関係のさまざまなあり方、結婚生活に対する意識の変化、既婚男女の異性交遊に対するニーズを把握・考察するため、調査を企画しました。

第1・2報とは異なる「婚外恋愛経験者」に対象を絞った本調査の結果報告第5弾になります。また、「婚外恋愛に関する実態調査」の最終報告です。

◎キーワード

婚外恋愛、不倫、セカンドパートナー、夫婦仲、セックス、セックスレス、セックス頻度、既婚者マッチングアプリ

◎定義

婚外恋愛を「婚姻関係にあるパートナー(妻・夫など)以外との恋愛関係をいい、体の関係の有無は問わない。不倫・セカンドパートナーも含む」と定義した。

◎調査概要

<調査結果の概要>

1.調査対象者について

2023年6月30日~7月7日に実施したスクリーニング調査で全国30~59歳の既婚男女2,000人(男性500人・女性1,500人) に「婚外恋愛 の経験の有無」を尋ねたところ、約2割の人が「経験あり」と回答しました。人数にすると406人(男性165人・女性241人)になります(参照:第1報)。本調査は、この406人から抽出した婚外恋愛経験者の男女350人を対象としたものです。

  男性(149人) 女性(201人)
30代 46人(30.9%) 81人(40.3%)
40代 60人(40.3%) 66人(32.8%)
50代 40人(26.8%) 54人(26.9%)

地域別でも「新潟県」「島根県」「熊本県」に回答者がいない以外は全都道府県に分散しており、地域的な偏りもみられていません。

2.婚外恋愛経験者の夫婦仲は?──良い?悪い?普通?

「婚外恋愛をするくらいだから夫婦仲が良くないのだろう」というのが世間一般のイメージかもしれません。少なくとも一般の夫婦よりも「仲が悪い」割合は高そうですが、次の結果になりました。

婚外恋愛経験者の夫婦仲
初回は男女同数の1,000人を対象に行ったが、女性の婚外恋愛経験者を想定数確保できなかったため、女性のみ1,000人に追加調査を行った。
婚外恋愛を「婚姻関係にあるパートナー(妻・夫など)以外との恋愛関係をいい、体の関係の有無は問わない。不倫・セカンドパートナーも含む」と定義したうえでの調査。

男女とも「良い」「やや良い」が5割を超える想定外の結果でした(男性の合計:57.1%、女性の合計:51.8%)。婚外恋愛経験者の大半が、夫婦仲が良いにもかかわらず婚外恋愛をしたということになります。「やや悪い」「悪い」の回答の少なさも想定外で、男性の合計が11.4%。女性の合計が19.9%です。調査前は「やや悪い」「悪い」が3割以上になると想定していました。男女差は気になりますが、こちらは「年代別」で分析してきます。

想像以上に夫婦仲が良い(やや良いを含む)と答える男女が多い理由として考えられるのは、まず「婚外恋愛が夫婦関係の緩衝材になっている」という点でしょう。婚外恋愛をすることで夫婦関係が良くなったとはよく聞く話ではあります。配偶者に不満をぶつけなくなった、妻や自分を客観的にみられるようになったという訳です。

もう一つ考えられるのは、夫婦関係に葛藤があった時期に婚外恋愛をしたが今は克服したというものでしょう。加えて、「何人も同時に愛せる」タイプの男女も一定割合いると考えられます。

◆【年代別】婚外恋愛経験者の夫婦仲

【年代別】婚外恋愛経験者の夫婦仲

世代別で気になるのは、30代と50代の男女間の齟齬の大きさです。30代で夫婦仲が「悪い」と認識する男性は4.4%(やや悪いは0人)に過ぎませんが、女性は「悪い」「やや悪い」を合わせると18.5%にも上ります。「妻が我慢しているのに夫は気づかない」構造が想像できます。

50代でも「悪い」という認識に男女差が大きいですが、それよりも女性の「良い」(やや良い含む)という回答が37.0%しかないのに対し、男性は50.0%に上るという齟齬が気になります。「妻の方が冷めている」という関係が想像できるでしょう。

夫婦関係における男女の齟齬については、後半で紹介する「夫婦関係を良くしたいか」という質問への回答結果もご覧ください。表1に「婚外恋愛経験者の夫婦仲」に関する年代別の回答者数と割合を示します。

表1 子どもの有無と婚外恋愛経験者の夫婦仲との関連

  良い やや良い 普通 やや悪い 悪い
30代男性(46人) 17人(37.0%) 10人(21.7%) 17人(37.0%) 0人(0.0%) 2人(4.4%)
30代女性(81人) 26人(32.1%) 22人(27.2%) 18人(22.2%) 9人(11.1%) 6人(7.4%)
40代男性(60人) 19人(31.7%) 18人(30.0%) 13人(21.7%) 6人(10.0%) 4人(6.7%)
40代女性(66人) 22人(33.3%) 14人(21.2%) 17人(25.8%) 3人(4.6%) 10人(15.2%)
50代男性(40人) 15人(37.5%) 5人(12.5%) 16人(40.0%) 0人(0.0%) 4人(10.0%)
50代女性(54人) 10人(18.5%) 10人(18.5%) 22人(40.7%) 4人(7.4%) 8人(14.8%)

◆子どもの有無と婚外恋愛経験者の夫婦仲との関連

婚外恋愛経験者の夫婦仲に、子どもの有無による違いがあるかを分析したのが表2です。「良い」「やや良い」の合計に大きな違いはありませんが、子どものいない人のほうが「良い」の割合が大きくなっています。子どものいる人よりも仲良しの程度が大きい夫婦が多いとはいえそうですが、「良い」「やや良い」の合計はもっと差が開くと推測していました。

表2 子どもの有無と婚外恋愛経験者の夫婦仲との関連

  良い やや良い 普通 やや悪い 悪い
子ども有 29.0%(80人) 24.6%(68人) 29.7%(82人) 6.9%(19人) 9.8%(27人)
子ども無 40.5%(30人) 14.9%(11人) 29.7%(22人) 4.1%(3人) 10.8%(8人)

3.婚外経験者の夫婦間における「夜の生活」──セックス頻度

「婚外恋愛する人」の夫婦関係について世間一般のイメージとの乖離が判明しましたが、これは「夜の生活」においても言えることでした。まず、婚外恋愛経験者の夫婦間のセックス頻度についてのグラフをご覧ください。

【男性】夫婦間のセックス頻度

「セックスレス夫婦が多い」というイメージは覆され、夫婦間のセックスが高頻度で行われていることが分かります。なお、セックスレスの定義は「特別な理由なく1か月以上、性的関係がないカップル」(日本性科学会、1994年)ですから、「数か月に1回」以下の40.9%が該当することになります。続いて女性を見ていきます。

【女性】夫婦間のセックス頻度

女性の場合は、男性よりも夫婦間のセックス頻度が低く、60.3%がセックスレスに該当します。これにより「女性が婚外恋愛に走る動機としてセックスレスが大きい」ということが言えそうです。

第3報で報告した通り、女性の方が婚外恋愛における交際人数が少なく、1人が約44%、2人が約20%になります。男性の場合は複数の相手と同時に関係を持てる人が多いために配偶者とセックスレスの割合が低い一方、女性は複数の相手と同時に関係を持てない人が多い結果、セックスレスが婚外恋愛の重要な理由になっているといえそうです。

◆婚外パートナーとのセックス頻度

第6報では婚外パートナーとのセックス頻度について分析しています。男性は「月に1回程度」が最多の44.3%、女性は「数か月に1回」が最多の43.4%でした。

婚外パートナーとのセックスの頻度
【男女・年代別】婚外パートナーとのセックスの頻度
【男女・年代別】婚外パートナーとのセックスの頻度

年代別・男女別のグラフでは、40代の男女で「月に2~3回」が多くなっていますが、第1報で紹介したように40代で婚外恋愛を始める男性が多いことが関連しそうです。また、第1報第2報で紹介したように、女性の40代は「女盛り」とされる年齢であることも関係するかもしれません。

いずれにせよ、婚外恋愛経験者における婚外パートナーとのセックス頻度は高くないため、配偶者とのセックス頻度を重ね合わせてみても、全体のセックス頻度はそれほど高くならないケースが多いといえるでしょう。

◆【年代別】婚外恋愛経験者の夫婦間のセックス頻度

本調査の対象は30代~50代です。セックス頻度には年代によりかなりの違いがあると推測されるため、年代別にも分析してみました。左から50代・40代・30代となっています。

【男女・年代別】夫婦間のセックス頻度

やはり男性でも50代の大半(67.5%)は夫婦間でセックスレス状態にあり、40代・30代とは大きな違いが見られました。30代男性の夫婦間でのセックス頻度の高さが際立ちます。数字はありませんが、一般の30代既婚男性よりも高いのではないでしょうか。

【女性・年代別】夫婦間のセックス頻度

女性の場合、50代では9割近い人(87.8%)が夫婦間でセックスレス状態にありました。

驚くことに40代でも約7割(66.7%)に上ります。40代女性は「女盛り」という言葉通り、婚外恋愛に積極的な年代ですが、これには夫婦間のセックスレスという背景が大きくありそうです。30代ですでに約4割(40.8%)がセックスレス状態というのも驚かされます。

表3に男女別・年代別の回答者数と割合を示します。

表3 夫婦間のセックス頻度(男女別・年代別)

  ほぼ毎日 週に数回 週に1回程度 月に数回 月に1回程度 数か月に1回程度 年に1~2回程度 それ以下
30代男性 5人(10.9%) 12人(26.1%) 10人(21.7%) 8人(17.4%) 3人(6.5%) 3人(6.5%) 0人(0.0%) 5人(10.9%)
30代女性 4人(4.9%) 9人(11.1%) 13人(16.1%) 11人(13.6%) 11人(13.6%) 11人(13.6%) 0人(0.0%) 22人(27.2%)
40代男性 1人(1.7%) 8人(13.3%) 11人(18.3%) 10人(16.7%) 7人(11.7%) 4人(6.7%) 5人(8.3%) 14人(23.3%)
40代女性 1人(1.5%) 3人(4.6%) 5人(7.6%) 7人(10.6%) 6人(9.1%) 7人(10.6%) 3人(4.6%) 34人(51.5%)
50代男性 0人(0.0%) 2人(5.0%) 3人(7.5%) 4人(10.0%) 4人(10.0%) 4人(10.0%) 4人(10.0%) 19人(47.5%)
50代女性 0人(0.0%) 2人(3.7%) 4人(7.4%) 5人(9.3%) 0人(0.0%) 4人(7.4%) 1人(1.9%) 38人(70.4%)
全体男性 6人(4.0%) 22人(14.8%) 24人(16.1%) 22人(14.8%) 14人(9.4%) 11人(7.4%) 9人(6.0%) 41人(27.5%)
全体女性 5人(2.5%) 14人(7.0%) 22人(11.0%) 23人(11.4%) 17人(8.5%) 22人(11.0%) 4人(2.0%) 94人(46.8%)

夫婦間のセックス頻度の最後に「子どもの有無」により違いがあるかを分析してみました。すると、こちらも予想外の結果で、「子どもあり」の男女の方がセックス頻度は高いという結果になりました。回答者数と割合を表4に示します。

子どもの有無と夫婦間のセックス頻度

表4 子どもの有無別:夫婦間のセックス頻度

  ほぼ毎日 週に数回 週に1回程度 月に数回 月に1回程度 数か月に1回程度 年に1~2回程度 それ以下
子ども有 11人(4.0%) 31人(11.2%) 39人(14.1%) 36人(13.0%) 25人(9.1%) 25人(9.1%) 9人(3.3%) 100人(36.2%)
子ども無 0人(0.0%) 5人(6.8%) 7人(9.5%) 9人(12.2%) 6人(8.1%) 8人(10.8%) 4人(5.4%) 35人(47.3%)

◆配偶者と最後にセックスしたのはいつか?

続いて、「配偶者と最後にセックスをしたのはいつか?」を質問したところ、先ほどのセックス頻度との若干の相違は見られるものの、配偶者と性的関係をコンスタントに持っていることが分かりました。

【男性】妻と最後にセックスしたのはいつか 【女性】夫と最後にセックスしたのはいつか

男性を年代別にみると、次の結果になります。

【男性・年代別】妻と最後にセックスしたのはいつか

30代男性は、54.4%が1か月以内に妻とセックスをしています(1週間以内+1か月以内)。それが40代男性になると43.4%、50代男性になると22.5%と下がっていきます。そして、1年以上なし(5年以内+5年以上)の割合が年代の上がる度に増加します。

一方、女性を年代別にみると、男性とは大きく様相が異なります。

【女性・年代別】夫と最後にセックスしたのはいつか

30代女性で、1か月以内に夫とセックスした割合(1週間以内+1か月以内)は38.3%に過ぎず、40代女性では25.8%、50代女性では16.7%に止まります。5年以上なしの割合はさらに特徴的で、40代で39.4%、50代では63.0%にも上ります。

夫婦間のセックスは妻・夫という相手がいなければなりませんから、なぜ男女差がこれほど生じるかは不明ですが、アンケートに回答する人という属性が関係しているのでしょうか。

4.今後、夫婦関係を良くしたいと考えているか

冒頭に紹介した「婚外恋愛経験者の夫婦仲」では、男女の齟齬は気になるものの、予想以上に夫婦仲が良いと認識していることが分かりました。では、「今後の夫婦関係」についてどのように考えているのでしょうか。「良くしたい」のか「現状維持」か、それとも「別れたい」のか、尋ねてみました。

夫婦仲を良くしたいか

上記の通り、より男女間の齟齬が鮮明にあらわれる結果となりました。男性は約半数(49.0%)が「今よりも良くしたい」と考えているのに対し、同様に考える女性は3割に満たず(28.9%)、そのうえ2割以上(20.4%)が「むしろ別れたい」と考えていました。これには先ほど紹介した「セックスレス」も大きく関係しているかもしれません。男性と異なり、女性の場合はセックスを愛情表現ととらえる人が多いためです。

世代別にみると、さらに衝撃的な結果になりました。

【年代別】夫婦仲を良くしたいか

30代と50代における男女間の齟齬が顕著です。30代男性は65.2%の人が「今より良くしたい」と考えているにもかかわらず、女性は同じ回答は35.8%に止まり、19.8%が「むしろ別れたい」と考えています。ある種の「諦め」がうかがえるでしょう。

50代なると「別れたい」女性の割合が増えて4人に1人にも上ります。それにもかかわらず、男性の9割以上は関係を「良くしたい」あるいは「現状維持でよい」と考えているのです。熟年離婚が増える理由が分かるように思えます。50代男性は「今さら離婚なんて」と思っているかもしれませんが、女性はそうでもないようです。

5.考察

今回は「婚外恋愛に関する実態調査」の最終報告として、婚外恋愛経験者の夫婦関係について分析をしました。分析前の予想よりも「夫婦仲が良い夫婦が多い」「セックスレス状態の夫婦が少ない」という結果になりました。

前者については、婚外恋愛が夫婦仲に関係しない層が多いことに加え、「婚外恋愛することでかえって夫婦仲が良好になる」という人が含まれているためと推測します。婚外恋愛により夫婦間の緊張が緩和したり配偶者に優しく接することができたりするというケースは一般によくみられます。

後者のセックスレスについては、多くの調査で日本人夫婦の約半数がセックスレス状態にあるとの結果が出ており、それと比較して夫婦間でセックスレス状態にある婚外恋愛経験者が有意に多いとはいえませんでした。ただし女性は一般の既婚女性よりも少し多い状態と思えますので、セックスレスが婚外恋愛の動機になっていることは推察できます。

世間においては「悪」とされる婚外恋愛ですが、調査結果を見る限り一概にそうとも言い難い現状があるようです。結婚後も人生の質(QOL)を高い状態に維持し、様々な面で満たされた生活を送るためにはどのような形が望ましいのか、考えさせられる調査結果となりました。

◆今後の調査予定

今回で「婚外恋愛に関する実態調査」の報告は終了になります。今までご覧いただきありがとうございました。これまでの全7回の報告をまとめた資料を作成したうえで、プレスリリース等を行う予定です。また別途、電子書籍か冊子の形にまとめたいとも考えております。

今後は、セックスレス(着手済み)、ロマンチック・ラブ・イデオロギー、セカンドパートナー、既婚者の異性関係など、「現代の夫婦関係の形」「既婚者の新たな生き方・ライフスタイル」をテーマとした調査を実施していく予定です。

◆本調査に関するお問い合わせ

今回の調査内容やデータの詳細に関するお問い合わせ、報道関係の皆様の取材依頼やお問い合わせは下記までお願い申し上げます。また、大学関係者や研究職の方に向けてローデーターの提供などの研究協力も行っておりますので、ご一報ください。

レゾンデートル株式会社
〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿B棟3F
問い合わせ:info@healmate.jp
担当:浦野

婚外恋愛に関する実態調査 第7報のPDFデータは下記よりダウンロードしていただけます。

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婚外恋愛に関する実態調査 第7報

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