癒しと笑顔のある日々へ
婚外体験談

「仕事と育児で毎日が“消化試合”」婚外恋愛は「無理に関係を続けなくてOK」--ななさん(50歳)のカタチ

ななさんのカタチ@婚外恋愛それぞれのカタチ
Healmate-Magazine

[連載]婚外恋愛、それぞれのカタチ

#婚外恋愛それぞれのカタチ
#婚外恋愛のカタチ
#婚外のリアル
#ヒールメイト 体験談

2020年の日本家族計画協会の調査()によると、「浮気・不倫経験がある」と答えた男性は67.9%、女性が46.3%。2017年の調査結果、男性37.0%、女性24.4%から大きく増加している(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めている)。

なぜ、彼(女)たちはパートナー以外と関係を持つのか。どう始まり、どう終わるのか。さまざまな背景を持つ「婚外恋愛の経験者」たちに、その実態を聞いていく。

今回は「婚外恋愛で、自身の気持ちや感情と真摯に向き合うことができた」という、二児の母の会社員・ななさん50歳・女性)に話を聞いた。

「消化試合のような毎日を変えたい」
──婚外恋愛との出会い

ななさんphoto1

社会人の子供を2人持つ、ななさん50歳・女性)。長年連れ添った夫との関係は、まるで止まった時計のように、新鮮味を失っていたという。

「子どもたちが巣立って、自分の時間ができたのは嬉しかったんですけど……。家ではただの母親で、夫との間にはもうドキドキするような感情はないです。毎日が、ただ過ぎていく消化試合みたいに感じていました

そんな単調な日々に、小さな波紋が広がったのは、ふとした瞬間の気づきだったのだとか。

「心のどこかで、『ときめき』を求めている自分がいることに気づいたんです。何か新しいことを始めてみようと思って、心理学の勉強をしてみたりもしたんですけど……。それでも、やっぱり異性への興味は消えませんでした」

そんな時、偶然目にしたのが、既婚者も利用できるマッチングアプリの広告だったそうだ。

「『え、既婚者でもいいんだ?』って、本当に驚きました。まさか、そういう場所があるなんて思ってもみなかったですから。最初は、どんな世界なんだろうっていう、本当に軽い気持ちでした」

最初に試したのは、PCMAX。そこでは……。

「登録してみたら、本当にたくさんのメッセージが届いてびっくりしました。でも、正直、軽いノリの人が多かったり、体目的かな?と感じるメッセージも少なくありませんでした。

私が求めているものとは違う気がしたんです。より真剣な出会いを求める場所があるのではないかと考えるようになりました。

「消化試合」のような毎日を変えたい。心の奥底で眠っていた感情を呼び覚ましたい。そんな思いが、彼女を次のステップへと向かわせるのだった。

「高級車に乗せてくれた」
──自称IT経営者のド変態Aさん

より多くの出会いを求めていたななさんは、マッチングアプリ「ハッピーメール」も試してみることに。そこで出会ったのが、自称IT企業の経営者だというAさん40代)だったそうだ。

「Aさんは、メッセージのやり取りから、とても丁寧でしっかりした印象を受けました。『少し歳下だけど、さすが経営者は何か違う』と心のどこかで感じていました。お互い車が好きなので、車の話で盛り上がりましたね」

初めて会った時から、Aさんは周囲を警戒している様子だったという。

「彼は『IT系の仕事をしているから、あまり人目につく場所は避けたい』と言って、普通のデートはカラオケくらい。仕事帰りに待ち合わせしても、食事に連れて行ってくれることもなく、ほぼホテルだけ……というパターンでした」

少しばかりの物寂しさを感じつつも、ななさんにはAさんと会うのが楽しみな理由もあった。

「彼は、普段なかなか乗る機会のない高級外車で迎えに来てくれたんです。たまにスポーツカーでも。車好きな私は、その時間は少し特別な気持ちになれました」

しかし、何度も会ううちに、ななさんの心にはかすかな疑問が湧き上がってきたのだとか。

これって、恋愛感情なのかな?と、よく分からなくなりました。高級車に乗せてもらったり、少しばかりセレブな気分を味わわせてもらったり……。そういう非日常的な体験に、心が惹かれていただけだ、と気づきました。結局は肩書きだけ立派な、ただのヤリモクでしたね」

Aさんが「IT系」と偽っていたこと(実際は別業種を経営)、変な性癖があり彼自ら持参のコスプレやアブノーマルなプレイの相手をさせられたことが、ななさんのそんな気持ちを後押ししたと言う。

高級外車

「ちょうどいい距離感」
──友達以上恋人未満のBさん

等身大の繋がりを求めて、既婚者専用マッチングアプリ「ヒールメイト」へと活動の場を移したと話す。そこで出会ったのが、Bさん50代)だったそうだ。

「Aさんとのデートが常にホテルだったのに対し、Bさんとのデートは多岐にわたりました。動物園に行ったり、少し遠出して温泉旅行に行ったり。彼は、私の好きなものを色々調べてくれて、計画してくれるのが嬉しかったですね」

Bさんとは、会っている時以外にも、頻繁にやり取りをしていたという。

「普段は、相手からの連絡を待つことが多いんですけど、Bさんには、たまに自分から『元気?』ってメッセージを送ったりしていました。一緒にいて、本当に楽だったんですよね」

二人の関係は、友人以上恋人未満といった、心地よい距離感で続いていった。

「彼とは、お互いのことを尊重し合える、ちょうどいい距離感だったと思います。私が落ち込んでいる時も、彼は否定せずに話を聞いてくれて、いつも応援してくれるような存在でした」

そんなBさんとの関係は、およそ半年ほど。ななさんにとって、それは紛れもなく「付き合っている」という認識だったが……。

「一緒に色々な場所へ行ったし、連絡も頻繁に取っていました。でも、もしかしたら、彼の方はどう思っていたのかな、と疑問に思うこともありました。

だんだんと連絡の頻度が減っていって、いつの間にか自然消滅のような形になってしまったんです」

温泉デート

「無理に会う必要はない」
──婚外で分かった、大人の恋愛

Bさんとの出会いは、ななさんにとって無駄ではなかったという。自身の気持ちや感情と真摯に向き合うきっかけになったからだ。

「Bさんという素晴らしい男性がいることを知ったので、『本当に自分が会いたい人とだけ会おう』と思うようになったんです。最初の頃は、せっかくメッセージをくれたんだから、とりあえず会ってみようかな、という気持ちもあったんです」

少し経ってから、またアプリで何人かとメッセージのやり取りをするようになったが、取り組み方にも変化があったという。

「2回目に会うかどうか、慎重に考えるようになりました。時間をかけて会うわけですから、自分が心から『この人に会いたい』と思える人でなければ、無駄な時間になってしまいますよね。

若い頃の恋愛みたいに、『相手に嫌われたくないから』って無理したり、我慢したりする必要はないんだなって。自分が心地よくいられる関係が一番大切だと思うようになりました。だから、少しでも違うと感じたら、無理に関係を続けることはしないと決めました」

スマートフォンの画面を眺める女性

いくつかのアプリを利用するなかで、男女の考え方の違いもわかるようになったと、ななさんは話す。

「男性にアプリを始めた理由を聞くと、『レスだから』『妻と仲は悪くないけど家族としてしか見れなくなったから』という答えがほとんどでした。その答えを聞くたびに、女性としてはさびしくなります。レスという言葉が出てくる時点で、結局目的はそういうことなのかと思ってしまいますし、夫婦仲が良いのなら刺激が欲しいだけなんだろうなと…。

でも、女性は『承認欲求を満たしたい』という願望があると思うので、アプリは男性が求める性的欲求や刺激と、女性が求める承認欲求を交換し合う場なのかもしれません。こんなふうに思ってしまうと身も蓋もありませんが、これが人間なんでしょうね。でも、男女の求めるものの違いを理解して上手に活用できれば、人生にも色がつく場所だと思います。

若い頃の恋愛とは違い、大人の恋愛は深みがある。この場所に『ゴール』はない。程よい距離感とある程度の割り切りが大切。時折『理想』と『現実』の難しさに戸惑いながらも、落ち着いた『ときめき』を探し続けて……。これからも『昔と変わらない』と言ってもらえたら嬉しいなですかね」

休職の経験から「傷ついた人の支えになりたい」

3年くらい続いているCさんは「メンタルを保つ上で重要」

ななさんは「実は、もう3年くらい前に知り合ったCさん50代)とという方がいるんです」と切り出した。

「彼とは、最初に登録したPCMAXで出会いました。数えるほどしか会っていないんですけど、今でも細々と連絡を取り合っています。

彼は、初めてメッセージのやり取りをした時から、すごく丁寧で誠実な印象を受けました。『顔合わせにご飯でも』という話になった時も、『何か食べたいものはありますか?』と聞いてくれて、第三候補まで挙げてくれたんです」

初めての顔合わせの時から、Cさんの人柄に惹かれるものがあったという。

「メッセージの印象そのままの、穏やかで優しい方でした。お仕事は営業をされているそうで、いつも明るくポジティブな言葉をかけてくれるんです。

『いつもありがとうございます』って、些細なことにも感謝の気持ちを伝えてくれる。そういう人柄に、すごく惹かれるんですよね」

Cさんとは、頻繁に連絡を取り合うわけではない。しかし、体のつながりもある彼の存在は、ななさんのメンタルを保つ上で重要な役割を果たしているという。

「普段は 連絡を取り合うわけではないんですけど、私が仕事で憂鬱になってしまったり、誰かに話を聞いてほしかったりする時に連絡すると、彼は耳を傾けてくれるんです。

アドバイスをするわけでもなく、ただそばにいてくれる。そういう、友達以上恋人未満のような、絶妙な距離感が、今の私にはちょうどいいんです

そんな心の拠り所があるからこそ、ななさんは新たな出会いにも前向きだ。

「Cさんのような素敵な人に出会えたのだから、安心して、もっと色々な人との出会いを楽しみたいと思っています。Cさんとの関係がいつまでも続くとは限りませんし。

だからこそ、彼に代わるというわけではないけれど、また新しく、心の底から惹かれるような、そんな理想の男性を見つけられたら……と思うのは、欲張りでしょうかね? お互いに プラスになるような関係を築ける人が見つかればいいなと思っています」

休職の経験から「素直な気持ちを話せる社会にしたい」

婚外恋愛は、もうひとつ、ななさんに変化をもたらしたそうだ。過去の恋愛経験を誰かに話すことへの抵抗感も薄れてきたという。

「以前は、こういうことをしているって、誰にも言えなかったんです。でも、信頼できる親友には、少しずつ話せるようになりました。もちろん、詳しいことまでは話していませんけど、『こういうアプリを使ってみてるんだ』って。話せる人がいるって、やっぱり気持ちが楽になりますね」

実は、ななさん自身も過去に辛い経験を抱えていた。信頼していた同僚からの言葉の暴力により、休職を余儀なくされた過去があるのだ。

その経験があったからこそ、ななさんは、誰にも打ち明けられずに苦しんでいる人々の気持ちに、人一倍寄り添いたいと考えている。

「誰にも言えずに、一人で抱え込んで苦しんだ経験があるから、同じように悩んでいる人の気持ちが痛いほど分かるんです。世の中には、心の病に対する偏見がいまだにあって、なかなかオープンに話せる場所がないと感じています。

もっと、みんなが素直な気持ちを話せるような社会になってほしい。微力ながら、私も自分の経験を通して、心理学の資格も生かして、少しでもそういう人たちの支えになれたら嬉しいと思っています」

胸に手を当てる女性

--恋愛を通して得た気づきと、自身の過去の辛い経験。それらは、ななさんの中で深く結びついている。大人の恋愛を探しながら、心の傷を抱える人々にも、温かい眼差しを注ぐことも忘れていないようだった。

※出典:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイhttps://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/JexSexSurvey_p12.pdf
(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めているため注意)

<取材・文/綾部まと>

綾部まと綾部まとライター、作家。明治大学法学部を卒業後、三菱UFJ銀行の法人営業、経済メディア「NewsPicks」で有名なユーザベースを経て独立。主に経済や恋愛について執筆。フランス在住。
X:@yel_ranunculus Instagram:@ayabemato
note:@happymother 

[PR]

ヒールメイト新バナー2025

Healmate(ヒールメイト)は、既婚者専用のマッチングアプリ。男女の出会いやセカンドパートナー探し、友達づくりなど、様々な用途でご利用いただけます。掲示板やグループチャット、オフ会などの機能もあり、既婚者コミュニティとしても活用されています。

女性は完全無料、男性は登録無料でマッチング女性とのメッセージ以上は有料です。登録は簡単ですから、ぜひ一度サイトをのぞいてみてください。

インターネット異性紹介事業届出済
受理番号(30220008-000)


ⒸHealmate magazine
本記事の著作権は、Healmate(ヒールメイト)を運営するレゾンデートル株式会社が保持しています。無断転載・引用は固くお断りさせていただきます。

ABOUT ME
Healmate-Magazine
Healmate-Magazine
既婚者専用マッチングアプリ「ヒールメイト(Healmate)」が運営するオウンドメディア「ヒールメイトマガジン(Healmate-Magazine)」の編集部です。
記事URLをコピーしました