「レスでも家族仲良し。“男としての終わり”が怖かった」婚外恋愛は「依存されると冷めてしまう」──三太さん(53歳)のカタチ
[連載]婚外恋愛、それぞれのカタチ
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2020年の日本家族計画協会の調査(※)によると、「浮気・不倫経験がある」と答えた男性は67.9%、女性が46.3%。2017年の調査結果、男性37.0%、女性24.4%から大きく増加している(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めている)。
なぜ、彼(女)たちはパートナー以外と関係を持つのか。どう始まり、どう終わるのか。さまざまな背景を持つ「婚外恋愛の経験者」たちに、その実態を聞いていく。
今回は「レスでも家族仲良し。でも“男としての終わり”が怖かった」と語る、二児の父・三太さん(53歳・男性)に話を聞いた。
同じ業界の妻と
「結婚してから10年以上していない」

三太さん(53歳・自営業)夫婦は、デザイン業界で働いている。二人の子どもに恵まれ、完璧に見える家庭だが……。
「家族仲はすごくよくて、みんなでキャンプにも行きます。妻は気が強くて、すごく仕事ができる人。尊敬していて、家でもよく話すし、表面上は穏やかにやってます。
でも、完全にレス。結婚してから19年ですが、10年以上していません。
妻は家庭でも厳しく、子どもが小学生に上がる頃には自分も一緒に怒られるようになり、自分の母親みたいな存在に思えて誘えなくなってしまいました」
実は三太さんは、結婚二回目。最初の妻との結婚生活では、相手の浮気をきっかけに、自分も遊ぶようになり、10年で破綻した。現在の妻との再婚後は、「今度こそちゃんと家庭を守ろう」と心に決め、婚外関係は一切持たなかったという。
「でも、気づいたら誰とも10年以上セックスしてなくて。“このまま一生ないのか”って思ったときに、すごく怖くなって。男としての終わりを感じたんです」
長年の生活の中で、置き去りにされていた行為。彼は自然と、外で相手を探すようになる。
「最初は飲み屋さんで出会ったり、普通のマッチングアプリで探したりしました。そのときはセフレじゃなくて“飲み友達”を探してる感覚だったんです。癒しっていうか。やり取りして楽しかったり、一緒に飲んでて落ち着いたり。そういう相手と出会えたらいいなって。
でも、いざ出会った女性と話してみると、すぐにキスだとか、ホテルだとかいう展開を相手が求めてきて……。“え、そんな感じなの?”って、違和感がありました」
そしてある日、ふとした検索からたどり着いたのが、既婚者専用マッチングサイトだった。
「どうせそういうふうになるなら、同じ立場の既婚者がよいなと探してみたんです」
アプリでマッチした相手に「関東から神戸まで会いに行った」

既婚者専用マッチングサイトに登録した三太さんは、Aさん(40代)とマッチングする。関東に住む彼と違い、彼女は関西地方に住んでいたという。
「その人とは、Eメールで2〜3か月、ずっとやり取りを続けてました。学生時代の話から、今の生活、健康のことまで、お互いの人生を語り合ってた」
彼女に会いたい一心で、家族旅行に“関西方面”を選ぶ。2人は、神戸で2日間を共に過ごした。
「実際に会ってみたら、やっぱりかわいかったです。すごく素直で、ちょっと天然なところもあって。ああ、メールで感じてた“優しい空気”は本物だったんだなって思いました」
これまで味わったことのないほど、心地よい2日間。やっと「心の彼女」ができた——そう思った。しかし……。
「帰ってから、Aさんの様子が少しずつ変わってきたんです。精神的に不安定というか……連絡の頻度や内容が、ちょっとずつ重たくなっていって。
『奥さんとはどうなの?』『もっと連絡してほしい』『私だけを見て』——。そうした言葉が増えていきました」
彼が会う約束を変更したら、Aさんの不満が爆発。こうして、2人は自然と疎遠になった。
“サバサバ系の大人”に見えたジム仲間も、
結局は……

次に関係を持ったのは、通っているジムで知り合ったBさん(50歳)だった。
「最初の印象が“サバサバしていて大人っぽい人”。この人なら、深入りせずに付き合えるかもしれない。そんなふうに思ったんです」
最初は何人かで一緒にジム後に飲みに行き、やがて三太さんから2人きりでの食事に誘った。彼女も自然に応じてくれて、少しずつ距離が縮まっていった。
「本当に昔の恋人みたいな感覚でした。年齢的にも無理がなくて、落ち着いてるし、LINEのやり取りもドライで、心地よかった。
でも、体の関係を持った瞬間から、彼女の様子がガラッと変わったんですよね。急に『もっと会いたい』『どうして既読なのに返さないの』って、連絡が増えていって」
彼女は既婚者で、夫とは別居中。家庭内の孤独や不満を、三太さんとの関係にぶつけているようにも感じられた。
「“別に離婚しなくていいけど、私を同等に扱って”みたいな雰囲気を出してくるんですよ。そこまで求められると、正直、きつくなってしまいました。
僕は追いかける方が好きなんです。グイグイ来られると冷めてしまう」
この関係も終わりを迎えそうになっているという。
“仲良し夫婦”の女性の方がうまくいく?

婚外関係が長続きしない。それは、神戸のAさんも、ジムのBさんも同じだった。
「既婚女性の場合、“夫とうまくいってない”っていう人が多いんですよね。そういう人って、こっちにのしかかってくるものが大きい」
三太さんが求めているのは、現実から逃避する恋愛ではない。家庭も、子どもたちとの関係も、仕事も、ちゃんと守りながら、その隙間にぽっかりと空いた「心の空白」を、誰かと少しだけ埋められたらいい。
「だから最近は、“夫とうまくいってる”っていう女性の方が、むしろ相性がいいんじゃないかって思い始めてて。家庭が安定してるからこそ、お互い求めすぎずに済むというか、依存し合わなくて済むというか」
最初から「夫婦仲が悪い」と公言する人は、最初は軽やかでも、関係が深まると“感情の揺れ”が一気に押し寄せてくる。
「夫の愚痴から始まって、だんだん自分との関係にも不満が出てきて……。最終的には、“奥さんとどっちが大事なの?”って聞かれるようになるんですよ」
それでも、また誰かを探してしまう。メッセージを送り、写真を見て、やりとりを重ねる。
「会って、またがっかりするかもしれないし、うまくいかないかもしれない。でも、やっぱり、やり取りしてる時ってちょっと楽しいんですよ。なんか、まだ誰かにときめけるんだなって思える。それだけで、ちょっと救われるんです。
体だけの関係なら風俗でいい。でも、それじゃダメなんですよね。精神的に満たされる瞬間がほしい。仕事がうまくいった時とか、ちょっとしたことで“お疲れさま”って言ってくれる存在。そういうのが欲しいだけなんです」

子どもたちも成長し、家族4人の時間はこれからどんどん減っていく。やがて来る“夫婦ふたりだけの時間”を想像すると、少し怖くなるという。
「妻とは仲がいい。でも、そこには“男と女”じゃない関係があるだけで。“家族”としてはうまくいってるけど、“夫婦”としては、ずっと止まったままです。
これからもずっと、何もなく続いていくのかなって思うと……“家庭”と“癒し”を両立できる、ほどよい距離感の“心の彼女”が欲しくなるんですよ。わかってるんです、そんな都合のいい関係なんて、ないって」
--同じ業界で働くパートナーがいて、家族の仲がいいからといって、全てが満たされるとは限らない。彼は今日もまた、誰かとやり取りを始めているかもしれない。家庭も守りながら、心の奥の“空白”を埋めてくれる誰かを、もう一度だけ信じて。
※出典:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ
https://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/JexSexSurvey_p12.pdf
(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めているため注意)
<取材/編集部、文/綾部まと>
綾部まと | ライター、作家。明治大学法学部を卒業後、三菱UFJ銀行の法人営業、経済メディア「NewsPicks」で有名なユーザベースを経て独立。主に経済や恋愛について執筆。フランス在住。 X:@yel_ranunculus Instagram:@ayabemato note:@happymother |
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綾部まと