「相手は大ウソつき」でも婚外恋愛で「素直な自分に戻れた」──ゆりあさん(36歳)のカタチ

[連載]婚外恋愛、それぞれのカタチ
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2020年の日本家族計画協会の調査(※)によると、「浮気・不倫経験がある」と答えた男性は67.9%、女性が46.3%。2017年の調査結果、男性37.0%、女性24.4%から大きく増加している(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めている)。
なぜ、彼(女)たちはパートナー以外と関係を持つのか。どう始まり、どう終わるのか。さまざまな背景を持つ「婚外恋愛の経験者」たちに、その実態を聞いていく。
今回は夫の浮気がきっかけで婚外恋愛を始めた、ゆりあさん(36歳・女性)に話を聞いた。

きっかけは「夫の浮気」
結婚を機に仕事をやめ、他県へ引越したゆりあさん。結婚当初からレスで、頻度は月に1回あるかないかくらいだったそうだ。
「夫は一回り年上なので、たぶんEDだろうと思いつつ、女として求められないことがショックでした」
しかし、結婚後8か月が経った頃は完全にゼロに。「もしかして外でしているのでは」という“女の勘”から、夫のスマホと財布を見てみたところ……。
「メールボックスにはデリヘルのメルマガがありました。電話帳に見覚えのない番号が登録されていて、調べたらラブホ。財布にはハプバーのメンバーカードがあったんです。
私とはセックスしないのに、裏ではしていたんですね。ブチ切れて、一週間くらい実家へ戻りました」
すぐに夫が迎えに来て、話し合いになったという。
「夫は『デリヘルのメルマガは独身時代に登録したもので、ラブホの電話番号は上司に頼まれて予約したもの。ハプバーは取引先と行った』と浮気を否定。うやむやにされて、モヤモヤしつつ、本人の口からは何も聞きだせません。
妻に見られたくない顔があるのかも……と、無理やり自分を納得させていました。でも、どこに自分の気持ちを持っていけばいいか分からなくて。
そこで、婚外恋愛を始めることにしたんです」
独身を装って、マッチングアプリに登録

決断から行動までは早く、すぐにマッチングアプリ「ペアーズ」に独身と偽って登録したそうだ。
「条件は三つで、一つ目は『今から最寄り駅に行くから、会える人』ですぐに来てくれる人。二つ目は昼間に会える人。三つ目はフットワークが軽い人。
年齢や条件は特に制限しませんでした。会ってみてイヤだったらもう会わなければいい、くらいに考えていました」
そこで出会ったのが、はじめての婚外恋愛の相手、リョウさん(仮名・28歳)だった。
「息抜きできる友達」のような関係で心が満たされる訳ではなく
フリーランスのリョウさんは根がまじめで、離婚したばかりだったという。
「彼と会う頻度は週1で、エッチの頻度も同じくらい。体の相性は普通だけど、夫が下手だから、特に不満はありませんでした。夫はこれまでの人生でセックスを重要視してなかったのか、あまり夜の技術がない人なんです。
デートの場所は、相手の家、ホテルが多かったですね。ドライブがてらカフェに行ったり、旅行したりしました。旅行には『昔の友達に会いにく』と言って出ていました」
旅行先は様々で、なんと夫の財布で見つけたハプバーにも行ったのだとか。
「ハプバーで『他の女とシてもいいよ』と彼に言い、彼もそんな感じでした。彼とは息抜きのできる友達のような関係で、心が満たされるわけなく、体だけ。彼もこういう場所が初めてで、結局は別部屋で二人でシたんですけどね(笑)。
4年が経った頃に、夫の転勤が決まり、別れました。会おうと思えば会える距離だったのですが、そこまでして会いたいとは思いませんでした」
新天地では、妊活をスタート。しかし、成果は芳しくなかったようだ。
「同年代の女性には子どもがいるのに、私にはいない。夫はレス。私って何なんだろう……と、モヤモヤした感情をずっと抱いていました。
そこで、ネット広告で見かけた既婚者専用マッチングアプリに登録したんです」
既婚者専用マッチングアプリに登録するも……

前回同様マッチングアプリだが、条件を変えてみたという。
「一つ目は30〜40代。二つ目は同じ県。三つ目は子どもがいないこと。私にはいないから、フェアじゃないと感じたからです。
あとは、プロフィールもよく見ていました。写真にモザイクをかけない人は、リスク管理ができなくてNG。一方で『家庭を壊さないように』とか書いてる人も無理ですね。バレたくてやってる人なんて、誰もいませんよ(笑)」
そこで、ケンジさん(仮名・40歳)と出会い、週に1回デートする仲へ。4か月ほど関係が続くも、連絡は1日1通だけで、ヤキモキしながら返信を待つ日々だったそうだ。
「ひとりにハマりすぎるとつらくなるから、分散しようと決意しました。そこで、既婚者専用マッチングを、ぜんぶ登録したんです」
※分散:現代的な恋愛用語。気持ちが入りすぎるのを防ぐため、相手を複数確保すること。
「ひとりにハマりすぎると、ツラいから」相手を複数人に分散

「プロフィールはウソまみれ」の男性に沼ってしまった
「28~42歳、同じ県、子どもがいない人」という条件で探し、ヒールメイトでシンヤさん(仮名・38歳)と出会ったと話す。
「彼からは『他にも会っている女性がいる』と。打ち明けられました。嫌だけど、何とも言えないですよね。でも、どんな女性か気になって、もしかしたら彼が会っている女性がいるかもしれないと思い、同じ県の女性が集まるヒールメイトのグループチャットをのぞいてみました。
そこで、偶然彼と似た男のことを書き込んでいる女性を見つけて……。彼に子どもがいることが発覚したんです」
彼を問い詰めたところ、なんとウソはひとつではなかった。職業や出身地、血液型まで違っていたのだとか。
「子どもがいることを隠されていたのが、一番メンタルにきましたね。別れれば良かったんだけど、騙してまで私と付き合う男って、どんな人なんだろう? と気になってしまい、続けています。
そういえば、出会った当初から『僕はクズだから』って言っていたんです。私もクズだけど、彼もたいがいですよね(笑)」
体の関係がなく付き合ってくれる男性も
ケンジさんとシンヤさんの他にも、アプリで知り合った2名の男性とやり取りをしているという。
「一緒に居酒屋に行く男性がいて、シンヤさんのことを相談しています。体を合わせたことはないです。あとは、よくメールをやり取りする男性もいます。
彼らがいなくなると思うと、さみしいんです。数か月も会話やメールがずっと続くのはすごいことだし、ストレス解消になっています。彼らとは心を満たし合える関係で、体を重ねなくても、つながっている。
婚外恋愛って体の関係だけに思われがちですが、それだけじゃないんです」
婚外は「素直な自分に戻れた。女子高生の恋愛みたい」

夫との浮気がきっかけだったが、夫婦仲に変化はあったのだろうか。
「婚外相手からは、夫では得られなかったものを得ることができました。夫とは今もレスですが、スキンシップはするし、仲は良いんです。そこは役割分担しています。
夫婦間のトラブルって、みんな抱えていますよね。その解決方法を、配偶者にだけ求めるとキツいんじゃないかな」
そして「もちろん、婚外恋愛はダメなことですが……」と断り、こう続けた。
「婚外がこんなに世に広まっているのは、リアルな生活では見せられない『自分の姿』に気づけるからなんじゃないかと思います。
私も婚外をして『ありがとう、楽しかったよ、嬉しいな』って、自然に言えるようになりました。相手に喜んでほしいってのもあるけど、素直な自分に戻れるんです。
恋愛も、まるで女子高生の頃に戻ったような気がしてます。一緒にいるだけで楽しい。なんでこんなに愉しいんだろう? って。こそこそ会うからなのか、忘れかけていた自分を取り戻せたからなのかは、分からないですけどね」
--ウソをつかれたこともあるゆりあさんだが、「今までツンツンしていたけど、婚外で性格が丸くなりました」と笑った。
※出典:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイhttps://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/JexSexSurvey_p12.pdf
(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めているため注意)
<取材・文/綾部まと>
![]() | ライター、作家。明治大学法学部を卒業後、三菱UFJ銀行の法人営業、経済メディア「NewsPicks」で有名なユーザベースを経て独立。主に経済や恋愛について執筆。フランス在住。 X:@yel_ranunculus Instagram:@ayabemato note:@happymother |
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