「体の関係はナシ」婚外恋愛は「青春のやり直し」--あずささん(39歳)のカタチ

[連載]婚外恋愛、それぞれのカタチ
#婚外恋愛それぞれのカタチ
#婚外恋愛のカタチ
#婚外のリアル
#ヒールメイト 体験談
2020年の日本家族計画協会の調査(※)によると、「浮気・不倫経験がある」と答えた男性は67.9%、女性が46.3%。2017年の調査結果、男性37.0%、女性24.4%から大きく増加している(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めている)。
なぜ、彼(女)たちはパートナー以外と関係を持つのか。どう始まり、どう終わるのか。さまざまな背景を持つ「婚外恋愛の経験者」たちに、その実態を聞いていく。
今回は「学生時代にできなかった男女の交流を、やり直している」という、一児の母の会社員・あずささん(39歳・女性)に話を聞いた。

きっかけは「転職先の先輩から誘われて」
二人で飲みに行って、キス
あずささんがAさん(36歳)と出会ったのは、2023年。転職先の先輩だったと話す。
「前の会社に12~13年勤めて、35歳の時に思い切って転職したんです。新しい職場で色々と教えてくれたのがAさんでした」
新しい職場で不安を抱えていたあずささんにとって、Aさんの存在は心の支えとなったという。
「Aさんは、私の話を丁寧に聞いてくれる、本当に優しい人でした。前の会社でのやり方を尊重してくれたり、新しい会社の良いところを教えてくれたり。Aさんのおかげで、新しい職場にすぐに馴染むことができました」

仕事で頼りになるAさんに、あずささんは次第に惹かれていったそうだ。
「仕事で悩んでいる時、いつもAさんが気にかけてくれたんです。職場の飲み会にはあまり行かなかったんですが、ある時『二人で飲みに行こうか』と誘われて…。そこでキスをして、Aさんとの関係が始まりました」
あずささんは既に1児の母だったため、妊活中のAさんに子育ての話を色々としていたのだとか。
「Aさんと出会って、改めて“女性として見られる”喜びを思い出しました。学生時代、私は漫画やアニメが好きな、いわゆる“陰キャ”で、恋愛経験があまりなかったんです。周りの子が当たり前に経験していることが自分にはない、という劣等感をずっと抱えていました。Aさんは、そんな私に“普通の恋愛”をさせてくれたんです」
しかし、Aさんとの関係は長くは続かなかったという。
スマホから、彼の奥さんにばれる
「Aさんの奥さんに、ばれてしまったんです。奥さんは、彼がスマホを見ることが増えたのを不審に思っていたみたいです。そこで私たちのやり取りを見つけてしまったらしくて…。
奥さんを悲しませてまで関係を続けたいとは思えなかったので、Aさんとの関係は終わりました」
Aさんとは最後まで、体の関係を持つことはなかったそうだ。
「Aさんは『あずさちゃんのことを大切にしたいから、無理はしたくない。あずさちゃんがOKと言うまで待ちたい』と言ってくれていました。
でも、結局その時が来る前に奥さんにバレてしまって…。彼も異動になり、今ではご飯に行くこともなくなりました」
X(旧Twitter)で繋がった、遠距離の彼
年に1回の、性癖が同じ「趣味友」
あずささんは、Aさんのことを、ある男性に相談していたと語る。それが、Bさん(37歳)だ。
「もともとBさんは、X(旧Twitter)の趣味友でした。彼も奥さんとお子さんがいて、同じような立場だったので、相談しやすかったんです」
Bさんは関東在住で、あずささんの住むエリアとは離れていたという。しかし、Xを通じて頻繁に連絡を取り合ううちに、二人は親密な関係になっていったのだとか。
「Bさんとは、Hな漫画やアニメの話で盛り上がりました。お互いの性癖も知っていて、話していて楽ですね。実際に会うのは年に一度ほどですが、Xで繋がっているだけでも、私にとっては大切な存在。Xならではの婚外恋愛を楽しんでいます」

Bさんとの関係を続けつつも、あずささんは新たな出会いを求め始めたそうだ。
「Aさんと会わなくなって、ドキドキする気持ちが恋しくなったんです。そんな時、BさんとXでやり取りしていたら、Xで既婚者マッチングアプリの広告が表示されたんです。
どんな人がいるのか、怖いもの見たさで登録してみました」
ついに、既婚者マッチングアプリに登録。でも、良い出会いがなくて……
条件は、同じ県内在住のみ。登録してみると、予想外の反響があったという。
「すごい数の『いいね!』が来て、メッセージもたくさんもらいました。その中で、私のプロフィールをちゃんと読んでメッセージを送ってくれた3人に会ってみることにしました」
しかし、2人との出会いは、あずささんが求めるものではなかったそうだ。
「1人目の人は、実際に会ってみたら何か違うなと思って、すぐに終わってしまいました。2人目の人は、一度ご飯に行ったきり、連絡が途絶えてしまって…。
なかなか良い出会いがないなと思っていた時に出会ったのが、Cさん(40歳)でした」
世界を広げてくれた、大人の作法で付き合う「婚外彼氏」

「Cさんとは、初めて会った時から話が盛り上がりました。小説が好きという共通の趣味があって、ある作品の話で意気投合したんです」
Cさんも過去に婚外恋愛の経験があり、お互いに「大人の恋愛」の作法を理解していたという。
「Cさんとは、LINEはあまりしないとか、早めに解散するとか、焼肉は匂いがつくからダメとか、お互いに気遣いながら関係を築いています。子どもが熱を出した時も、『まあ、そういうこともあるよね』と、無理のない範囲で付き合っています。
冷めているのではなくて、Cさんと会うと、まるで初めてデートする時のようなドキドキ感があります。2人で美味しいご飯を食べたり、色々な話をしたり…。本当に楽しい時間です」
Cさんとの出会いは、あずささんの世界を広げることにもなったと話す。
「Cさんは医療系の営業で、私はずっとサービス業。全然違う世界の話を聞けて、すごく楽しいんです。知らない人と出会うことで、自分の世界が広がっていくのが嬉しいですね」
そして、Cさんとも体の関係はないそうだ。アプリでも会う前から『私はセックスしないからね』と言っているという。
「私は嘘をつくのが下手だから、すぐ顔に出てしまうんです。夫とは仲が良いですし、今でも週に1度はセックスをしています。夫への愛がとどまらせているんでしょうね。
でも、夫は私にとって“家族”なんですよね。Cさんとの恋愛は、夫とは違う、私だけの特別な時間なんです」
婚外恋愛で「学生時代に得られなかった青春」を経験

夫と「めちゃくちゃ仲が良い」というあずささんだが、婚外恋愛をするのには、学生時代が関係しているという。
「私は漫画やアニメが好きな、いわゆる“陰キャ”で、恋愛経験があまりなかったんです。周りの子が当たり前に経験していることが自分にはない、という劣等感をずっと抱えていました。
婚外恋愛は、そんな私が“普通の恋愛”をするための、最初で最後のチャンス。私にとって“恋愛経験の穴埋め”であり、学生時代に得られなかった青春を取り戻すためのものです」
ひとりの女性として扱われることで、自信を取り戻す

あずささんには夫婦仲を壊さないために、徹底していることがあるそうだ。
「婚外恋愛をする上で、LINEは使わないようにしています。XのDMでやり取りする方が、お互いのプライベートを守れるので安心なんです。
秘密を墓場まで持っていく覚悟がない人は、やめておいた方が良いと思います。バレた時に、必ず誰かを傷つけますから」
そして「婚外恋愛は、誰にでもおすすめできるものではありませんが……」と断った上で、こう続けた。
「もし興味があるなら、一度試してみても良いかもしれません。自分の知らない世界を知るきっかけになるかもしれないし、運命の人に出会える可能性だってありますから。
私は婚外恋愛を通して、自分らしく生きることができていると思っています。女性として見られたり、求められる経験が足りていなかったので、一人の女性として扱われることで、自信を取り戻すこともできました。
あの頃、オタクだった私が知ったら『よかったじゃん!』と喜んでくれると思います」
--学生時代に得られなかった「恋愛経験」への渇望と、「妻」「母」とは違う「女性としての自分」を再確認したいという願い。あずささんの話が他人事とは思えない方も、多いのではないのだろうか。
※出典:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイhttps://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/JexSexSurvey_p12.pdf
(同調査では性風俗の利用も浮気・不倫に含めているため注意)
<取材・文/綾部まと>
![]() | ライター、作家。明治大学法学部を卒業後、三菱UFJ銀行の法人営業、経済メディア「NewsPicks」で有名なユーザベースを経て独立。主に経済や恋愛について執筆。フランス在住。 X:@yel_ranunculus Instagram:@ayabemato note:@happymother |
[PR]

Healmate(ヒールメイト)は、既婚者専用のマッチングアプリ。男女の出会いやセカンドパートナー探し、友達づくりなど、様々な用途でご利用いただけます。掲示板やグループチャット、オフ会などの機能もあり、既婚者コミュニティとしても活用されています。
女性は完全無料、男性は登録無料でマッチング女性とのメッセージ以上は有料です。登録は簡単ですから、ぜひ一度サイトをのぞいてみてください。
インターネット異性紹介事業届出済
受理番号(30220008-000)
ⒸHealmate magazine
本記事の著作権は、Healmate(ヒールメイト)を運営するレゾンデートル株式会社が保持しています。無断転載・引用は固くお断りさせていただきます。